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2017.05.30

ワーキング・ペーパー(17-003J) 「キリバスの地球温暖化への適応について」

本稿はワーキング・ペーパーです

  • 杉山 大志
  • 上席研究員
    杉山 大志
  • [研究分野]
    資源・エネルギー、環境

 キリバスは環礁島からなる国家である。海抜が低いため、地球温暖化による海面上昇に対して脆弱であるとされる。特にアノテ・トン前大統領の時にこれが強調され、潘基文国連事務総長が訪れてマングローブを植林する等のイベントがあり、世界的に注目を浴びた。今後の海面上昇はもちろんリスク要因であるが、これに対しては、海外の援助を得つつ、堤防のかさ上げ等の土木工学的な適応によって対処できるであろう。 地球温暖化はキリバス国民の福祉にとっての最重要課題ではない。キリバスは、国際政治的な経緯によって、人口10万人以下という極小国家として成立した。だが太平洋のただ中に浮かぶ環礁島という経済的に不利な地理的条件にあり、経済的な自立は果たせず、海外援助に多くを頼ってきた。今後、経済的自立を果たすためには、海外移住がその柱の1つとならざるを得ない。そしてこれは、地球温暖化によって起こりうる海面上昇に対する適応のための海外移住への布石になる。以上のことは、キリバス政府によって認識されている。




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