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2015.05.08

飛行機と新幹線、東京--大阪間ならどちらを選ぶ?

  • 澤 昭裕
  • リサーチ・オーガナイザー
    澤 昭裕

 仕事上、東京--大阪間を往復することが多い。新幹線を使うか飛行機を使うかは場合によるが、結果的に新幹線8割、飛行機2割といったところだ。皆さんはどうだろうか。
 
 飛行機を使うメリットはやはり時間だ。首都高永福インターの近くにある自宅から直接大阪に行こうと思うと、最近中央環状がつながったこともあって、トータルの時間は飛行機の方が圧倒的に短くなった。交通費に糸目をつけなければ、自宅から羽田空港まで車で、わずか25分で行ける。電車だと1時間15分はかかるから、雲泥の差だ。また、飛行機は乗っている時間が1時間内外と、移動による疲労は少ない(ように感じる)。
 また、新幹線にも同じようなポイントシステムがないわけではないが、やはりマイレージが貯まっていくことによるメリットは大きい。東京--大阪間でも回数が増えれば、マイレージもそれなりに貯まっていく。
 しかし一方で、空港での待ち時間の問題や、天候に左右される度合いが大きい。飛行機移動は「時間が読めない」ため、そのリスクが許されない場合はどうしても新幹線移動になる。
 また、乗っている時間が短すぎて、移動中にまとまった仕事(例えば原稿書きや資料作り。実はこの原稿も新幹線車中で書いている)をするのは難しい。何かの本や書類を眺めるのがせいぜいだと嘆いている声もよく聞く。
 
 新幹線移動のメリットは、飛行機移動のデメリットの裏返しだ。インターネットも繋がるし、グリーン車に乗れば隣の席が空いていることも多く、書類やデバイスを広げて仕事モードに入れる。
 また、キヤノングローバル戦略研究所は新丸ビルにあることから、移動の前後に研究所で人と会ったりする予定がある場合には、新幹線が圧倒的に便利だ。
 問題は、移動時間だ。もう直ぐ東京--大阪間が2時間20分になると聞いたがそれでも2時間以上、いまはまだ2時間30分強かかっている。名古屋や仙台、新潟は東京から2時間以内で行けるので、それほど苦痛にならないのだが、2時間を超える移動は、回数が重なってくるとそうとう身体に堪えてくる。特に腰痛持ちの人には辛いだろう。
 もう一つ、どうしても腑に落ちないのは、東海道新幹線の車内販売のコーヒーの値段がビールの値段より40円も高いことだ。コーヒーは320円(!)、ビールは280円なのである。それなら、ビールを選びたくなるところだが、社用での移動が多い幹線なので、周りを見ていると圧倒的にコーヒーを頼んでいる人が多い。コーヒーの粗利率は相当大きいと思われるので、結構儲けているに違いない。ではホームなどで買って持ち込めば安いかといえば、新幹線の駅の構内ではどこで買おうとほぼ同じ値段になっており、そうした対抗手段は認められていない。

 東京--大阪出張を飛行機にするか、新幹線にするかは移動する当事者以外にとってはどうでもいいことのように思えるかもしれないが、実は組織ごとに様々な旅費規定があるため、その当事者は仕事の内容や性格、前後のスケジュール、健康状態などによって自由に選択することができない場合が多い。特に東京--大阪間は飛行機移動を(旅費規程上)認めていない組織が多いのではないだろうか。

 しかし、本当は、どちらの移動手段を選んだ方がより仕事が効率的・効果的にこなせるのかは一概に言えないのだ。旅費規程も柔軟にしたほうがよい。なぜなら、移動時間中にその当事者がどんな仕事ぶりをみせるかも、普通の営利企業にとっては結構影響が大きいからだ。新幹線の長い移動時間中、コーヒーより安いビールを飲んでずっと寝られていては困るのである。