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2018年10月31日(水)13:30~16:15開催 場所:キヤノングローバル戦略研究所 会議室3

第5回 CIGS 原子力と法ワークショップ 「リスク認知と原子力発電所の差止め」

 キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)は2018年10月31日に、第5回 CIGS 原子力と法ワークショップ 「リスク認知と原子力発電所の差止め」を開催しました。

開催趣旨

 リスク認知の研究は、一般の人たちと専門家の間でリスクの受け止め方が大きく異なるという事実を説明するために生み出されたといっても過言ではない。初期の研究は、人間は、定量的なリスクと比べて、ある場合にはリスクを大きく、別の場合にはリスクを小さく認知する傾向があることを明らかにした。とりわけ、損害がカタストロフィックである場合、恐怖がある場合、新しい技術に伴うリスクである場合などには、客観的なリスクに比べて主観的なリスクが大きくなることが確認されている。経済学では、伝統的に、合理的経済人(homo economicus)という仮定に基づいて人間行動をモデル化していたが、近年では、むしろ上述のようなリスク認知の方が人間の本性に近く、そのことを前提とした制度設計を考えるような動きもある。

 原子力発電所の運転は、事故確率は低いものの、いったん事故が起きた場合の影響は大きく、自分ではコントロールできず、放射線は目に見えず、健康被害の発生は不確実性が高いといった、リスク認知が高まりやすい特徴をほぼすべて揃えている。その反面、原発事故の原因となりうるカルデラ噴火といった発生頻度の低い自然現象については国民的議論が始まっていない。「原子力と法」研究の一環として、特に福島事故後の原発差止め訴訟の動向に基づいて、リスク認知がどのような影響を与えているか、また、そのようなリスク認知を前提とする議論のあり方について、リスク学と法律学の観点から検討することを通して、リスクと社会・制度の在り方について検討したい。


プログラムPDF: 512KB

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趣旨説明

  • 芳川 恒志
    キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
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講演

  • 豊永 晋輔
    CIGS「原子力と法」研究会 座長
    「福島事故後の原発差止訴訟-法律学の観点から-」
  • 岸本 充生
    大阪大学 教授、日本リスク学会 理事
    「原発差止めとリスク認知の関係-リスク学の観点から-」
    発表資料PDF: 1.97MB
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パネルディスカッション

  • 【モデレーター】
    芳川 恒志

    【ディスカッサント】
    岸本 充生
    豊永 晋輔