本文へスキップ

2014年12月2日(火)12:00~13:30 開催 場所:キヤノングローバル戦略研究所 会議室3

Joshua Walker氏セミナー「米国の同盟関係の教訓:トルコを事例として」

 キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)は米国ワシントンDCに拠点を置くジャーマン・マーシャル・ファンド(German Marshall Fund、略称:GMF)の研究員のジョシュア・ウォーカー氏(Joshua W. Walker)を招き「米国の同盟関係の教訓:トルコを事例として」と題するランチセミナーを開催しました。

141202_Joshua_photo.JPG 141202_jimbo_photo.JPG 141202_jimbo2_photo.JPG
(左から、ウォーカー氏、神保氏)

開催概要

題目:"US Foreign Policy Lessons for Allies : The Case of Turkey"
    「米国の同盟関係の教訓:トルコを事例として」
発表者:Joshua W. Walker, Transatlantic Fellow, German Marshall Fund
モデレーター:キヤノングローバル戦略研究所 主任研究員 神保 謙

発表者略歴・発表概要


 ウォーカー氏はプリンストン大学で政治学・国際関係論の博士号を取得した後、在トルコ米国大使館や米国務省で中東政策に従事し、若手で最も注目されているトルコ政治外交の専門家である。現在はGMFでの活動とともにAPCO World Wideにおいてコンサルティング業務にも従事し、政治・ビジネス・学術を繋ぐ幅広い活躍をしている。幼少期を日本で過ごしたこともあり、日本語とトルコ語を流暢に話すことができる。
 セミナーではウォーカー氏からトルコの内政・外交に関する包括的な分析とともに、米国・トルコ関係の複雑な舵取りが必要とされる所以が語られた。2014年8月の初の直接選挙によりエルドアン大統領が選出され、議院内閣制のもとで儀礼的に扱われてきた大統領の存在を、より権限の強い大統領制主導の権力体制へと移行する過程にある。トルコ外交は穏健なイスラーム国家として、欧米との協調、多国間メカニズムへの参加という多元外交を主軸としているが、「アラブの春」以降のシリア情勢、イラクにおけるイスラーム国の台頭は、周辺情勢の流動化とともに大量の難民流入に結び付き、反テロの原則を保ちながらも硬軟混ぜた対応が必要とされている。対米関係においては、国内の反アメリカ主義に苦慮しながらも、オバマ政権下でのシリア政策の調整やトルコ・イスラエル関係の一定の前進に寄与した。こうしたトルコ政治社会の複雑性を踏まえた米・トルコ関係が十分に深化していないことも指摘された。