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2013.08.30

中国経済の焦点 「影の銀行」リスク、吸収可能

日本経済新聞 「経済教室」2013年8月27日掲載

  • 瀬口 清之
  • 研究主幹
    瀬口 清之
  • [研究分野]
    中国経済・日米中関係

 6月下旬、金融市場では中国のシャドーバンキング(影の銀行)が崩壊し、7月中にも「中国発リーマン・ショック」が発生して世界経済に大きな影響を及ぼすのではないかというリスクが強く懸念された。このように中国経済に対する懸念が過剰に意識される背景には、中国経済の現状に対する誤解や統計データに対する不信感がある。


 その第一は、不良債権問題の深刻さに対する誤解である。2カ月前にシャドーバンキングが崩壊すると予想した日米欧の専門家の判断の根拠は、銀行預金よりも高利の「理財商品」を通じて集めた資金の運用対象資産の価格が暴落し、不良債権問題が深刻化するという見方だった。
 一般に、深刻な不良債権問題を引き起こすのは株価や不動産価格の暴落によるバブル経済の崩壊である。現在の中国の株価は2007年10月のピーク時と比べ3分の1程度の水準で低迷している。これがさらに暴落するとの見方は少ない。主に懸念されているのは不動産価格の方である。
 かつて日本で不動産バブルが発生した時、東京の住宅地は1985~87年に約3倍に暴騰した。六大都市の商業地は1985~91年の間に4倍に高騰した。その間、日本の1980年代後半の平均名目成長率は6.1%だった。当時の不動産価格上昇率は名目成長率を大幅に上回っていたのである。・・・


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