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2014.03.10

減反と農協の大罪-戦後農政を歪めた元凶-

「中央公論」2014年3月号に掲載

逆進性は国益か

 自民党や国会の委員会は、コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖などを関税撤廃の例外とし、確保できない場合は、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉から脱退も辞さないと決議した。しかし、これらの農産物の生産額は4兆円程度で、自動車産業の13分の1に過ぎない。それが日本のTPP交渉を左右している。

 しかし、関税で守っているのは、国内の高い農産物=食料品価格だ。例えば、消費量の14%しかない国産小麦の高い価格を守るために、86%の外国産小麦についても関税を課して、消費者に高いパンやうどんを買わせている。

 多くの政治家は、貧しい人が高い食料品を買うことになる逆進性が問題だとして、消費税増税に反対した。食料品の軽減税率も検討されている。その一方で、関税で食料品価格を吊り上げる逆進性の塊のような農政を維持することは、政治家にとっては国益なのだ。米国や欧州連合(EU)は高い価格ではなく、財政からの直接支払いを農家に交付することで、消費者には低い価格で農産物を供給しながら、農業を保護する政策に切り替えている。直接支払いで農業は保護できるのに、なぜ日本では、農産物の関税で維持されている高い農産物・食料品価格が国益になるのだろうか。・・・


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減反と農協の大罪-戦後農政を歪めた元凶-PDF:363.7 KB

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