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2018.01.22

エネルギー及び地球温暖化とイノベーション 問題意識と課題

1.現状認識

 イノベーションはエネルギーをめぐる諸問題と地球温暖化問題の解決のために極めて重要である。このような認識に基づき、当研究所では国内外の最新動向や科学的知見について、研究者や有識者との意見交換等を行ってきた。と同時に、隣接する分野も含め多くの専門家を招聘して月例の「エネルギー環境セミナー」やワークショップ・シンポジウムなどを開催してきた。

 2015年にフランスで開催されたCOP21以降、地球温暖化対策の重要性が再認識され、同時に温暖化ガスの3分の2を排出するエネルギー分野とのリンクが強く意識されるにいたっている。地球温暖化対策とエネルギー政策が実質的により一層一体化しつつあるのである。COP21にも謳われているとおり、地球温暖化対策には、そもそも長期的な時間軸で既存の技術の改良・改善の枠を超えた革新的な技術を社会に実装し、展開させることが求められることはいうまでもない。イノベーションが必要不可欠なのである。ところが、各国における地球温暖化対策は、短期的な排出削減策や現在の技術の普及拡大、政策制度支援の面でも固定価格買取制度(FIT)など従来の制度の活用が中心で、どのようにイノベーションを起こしていくのか、イノベーションの成果を如何にエネルギー・地球温暖化分野に活用していくのかとの視点に乏しいように思われる。

 ここでは、まずエネルギー及び地球温暖化とイノベーションについて最近の状況、特にCOP21以降の進展と現状を整理することから始めたい。...



エネルギー及び地球温暖化とイノベーション 問題意識と課題PDF:671.2 KB

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