外交・安保カレンダー(10月24-30日)

 20日にリビアのカダフィが殺害された。敢えて「殺害」なる言葉を使ったのには理由がある。拘束された時、恐らくカダフィはまだ生きていたと思われるからだ。詳細は不明であり、国際法違反かどうかも現時点では分からない。
 報道によれば彼を拘束した部隊の司令官は「カダフィ生存のため努力したが、神の意思は我々の意思より強い」と述べたそうだ。冗談じゃない。これは神の意思などではない。そこにいた誰かがカダフィを殺し、司令官はそれを阻止しなかったのだ。
 こんな連中の集まりが国民評議会だとすれば、リビア政治に将来などない。こんな国に法の支配や民主主義など定着するわけがない。「アラブの春」と誰が言ったか知らないが(実はこれはG7が使った言葉だ)、無知ほど恐ろしいものはない。
カダフィの死は革命の終わりなどではなく、恐らくは新たな混乱の始まりだろう。せめてリビアの混乱が最小限に止まることを祈りたい。この種のことが中東で続けば、中東の民主化どころか、事態は益々不安定化するばかりだろう。


24日 世界ポリオ・デー関係アジア太平洋地域ハイレベル会合(東京)
 玄葉外相が出席し、ビル・ゲーツがビデオで基調講演を行うのだそうだ。日本は本年8月、パキスタンにおけるポリオ対策を支援するため同国に約50億円の円借款を供与したが、パキスタンがポリオ予防接種キャンペーンを着実にやれば何とゲイツ財団がパキスタン政府に代わって円借款を返済するらしい。円借款と民間財団の資金を組み合わせた初めての協力、流石はビル・ゲーツだ。


24-26日 パネッタ米国防長官、来日
 普天間はもう動かない。当分日米協議は「消化試合」である。


24-26日 第7回国際輸送交通フォーラム(モスクワ)
24-27日 EU議会総会
25日 ユネスコ第36回総会
 パレスチナの加盟が決定されるかが焦点だが、加盟が実現してもパレスチナの実態は何一つ変わらない。いつもババを引くのは西岸・ガザの民衆だけである。


25日 カナダ中央銀行、政策金利調整日
25日 中国・EU首脳会議(天津)
25日 キャメロン英首相、来日
25-26日 WTO・知的所有権協定(TRIPS)理事会(ジュネーブ)
26日 ソウル市長選挙、韓国下半期補欠選挙
26日 カナダ中銀、金融財政報告書発表
26日 中東和平カルテットがイスラエル、パレスチナと個別会合(エルサレム)
カルテットとは米・EU・ロシア・国連であり、残念ながら日本が入ったクインテットは遂にできなかった。当時の日本の外相は一体誰だったか?


26日 EU首脳会議
26-28日 第52回海外日系人大会(東京)
26-28日 アフリカ経済会議(エチオピア・アディスアベバ)
27日 米商務省、2011年第3四半期GDP発表(速報値)
27日 日本銀行、金融政策決定会合
27日 10月の日銀展望リポート
27日 アイルランド大統領選、国民投票
27日 EU・韓国FTA会議
27-28日 OECD原子力機関・運営委員会(パリ)
28日 日銀金融政策決定会合
28-30日 英連邦首脳会議(豪・パース)
28日 野田首相、所信表明演説
 2011年度第3次補正予算案も提出されるらしい。日本の政治は一体どうなってしまうのだろうか。


30日 キルギス大統領選
30日 コロンビア州知事、市長、地方議会選挙
30日 米NASA、ソユーズロケットを打ち上げ(カザフスタン)
30日-11月2日 グエン=タン=ズン・ベトナム社会主義共和国首相、来日


【来週の予定】
31日 日本、各党代表質問
31日 橋下大阪府知事、辞任
31日 シンガポール2011年第3四半期雇用統計発表
31日-11月4日 第110回中国輸出入商品交易会第3期(広州)
31日-11月4日 第18回アフリカ・オイル・ウィーク2011(ケープタウン)
11月1日 オーストラリア準備銀行金融政策決定理事会
1-2日 米連邦公開市場委員会(FOMC)
2日 クリントン米国務長官、トルコを訪問
3-4日 G20首脳会議(仏・カンヌ)
3日 欧州中央銀行理事会
4日 オーストラリア準備銀行金融政策決定理事会、四半期金融報告
4-11日 バレーボール女子・ワールドカップ(東京など6都市)
6日 グアテマラ大統領選(第2ラウンド)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

« 外交・安保カレンダー(10月17-23日) | トップページ | 外交・安保カレンダー(10月31日-11月6日) »

« 外交・安保カレンダー(10月17-23日) | トップページ | 外交・安保カレンダー(10月31日-11月6日) »