外交・安保カレンダー(10月18日-24日)

外交安保関係で今週予想される動きと留意点を取り纏めました。「事前予想」ではなく、あくまで研究者としての「心構え」です。
 中国で反日デモが続いています。2005年の反日デモと、どこが同じで、どこが違うかを正確に分析する必要があります。情報は錯綜しており、何が真実なのかは東京では判断が難しいからです。
 特に、これらのデモが、官製のものか、自然発生のものか、ヤラセか、ガス抜きか、予定通りなのか、制御不能になったのか? まだまだ情報が不十分で、いい加減なことは書けませんね。
 もう一つ、10月15日に予定されていた米財務省による為替政策報告書の公表が延期されました。9月に入ってから人民元レートが再び上昇を始めましたが、これも中国側が意図的にやっていること。まだ、米中の綱引きは収斂していないのでしょう。

10月18日 中国、五中全会が終了
 報じられている通り、習近平が中央軍事委員会の副主席になった。これで2012年の党総書記就任は確実と報じられているが、まあ、副主席就任には異論もあったというから、反「習金平」派の敗北ということなのか。現時点ではこの分析にケチをつけるほどの情報は持ち合わせていない。まあ、そういうことなのかなぁ。

10月18~19日 フランス軍総参謀長がインド訪問
 両国軍事交流の改善が目的なのだそうだが、ちょっと面白い。何を話すのだろう。

10月18~19日 フランスで、仏独露首脳会談開催
 議題は欧州の安全保障だそうだが、ロシアは欧州の新たな安全保障イニシャティブを考えており、恐らく、続く10月19~20日にモスクワで開かれる「ミュンヘン安全保障会議」コアグループ会合とも関係があるのではないか?ヨーロッパの安全保障問題に関心のある向きは要注意だ。

10月18~22日 米国・フィリピン海空軍合同演習
10月18~22日 米韓空軍合同演習
 米国も中国に対しては確実にシグナルを送っているようだ。ちなみに、同時期に、アジア太平洋27カ国の軍首脳が会合するというが、果たして中国からは誰が参加するのだろう。

10月18~20日 ギリシャ外相が中東諸国歴訪を継続
 ヨルダン、イスラエル、パレスチナ、エジプト、レバノンを訪問するそうだが、ほぼ同時期に、中国の中東和平担当特使がヨルダン、イスラエル、パレスチナ、トルコ、エジプトを歴訪する。皆真面目にやっているんだなぁ。それにしても、我らが菅内閣は大丈夫か?

10月20日 パレスチナのファタハとハマスの代表、ダマスカスで会合
 和解のための話し合いを続けるというが、こんなもんで「和解」出来るとは到底思えないが・・・・。まあ、やらないよりはマシか?

10月21日 WTO一般理事会(ジュネーブ)
 今年はあまり大きな目玉はないのだろうか。ほとんど関連報道がない。EU韓国FTAの方がはるかに注目されている。もうマルチの貿易交渉は動かなくなっちゃったのだろうか。ちょっと寂しいが・・・。

10月22~23日 G20財務相・中央銀行総裁会合(韓国・慶州)
 人民元レート問題はこの会議の影の主要議題となるだろう。それにしても、この世界的な「為替レート安」競争、日本政府もうまく立ち回って欲しいものだ。車両輸出を扱う小さな商社の社長としては、最近の円高は決して他人事ではない。

10月24日 衆議院北海道5区補選


【来週の予定】
10月27~29日 生物多様性条約閣僚会合(名古屋)
10月28~30日 第17回ASEANサミットと関連会合(ハノイ)
10月29日 非公式ASEAN経済相会合(AEM)(ハノイ)
10月30~31日 APEC電気通信・情報産業相会合(名護)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

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