今週は中国が北朝鮮に派遣した「特使」をめぐる報道が乱れ飛んでいる。中国共産党・習近平総書記の特使として訪朝したのは宋濤・党対外連絡部長。17日には崔竜海・朝鮮労働党副委員長と、18日には李洙墉・同党副委員長と会談したが、20日現在、金正恩委員長との面会は報じられていない。

気の早い向きは、「金正恩委員長との面会次第では、早ければ今月末にも米朝の接触が行われる可能性も出てきている」といった飛ばし記事まで書いている。それにしても、金正恩との面会すら実現する見込みが少ないのに、一体何の根拠があって米朝接触の話が出てくるのか。もっと冷静に考えてほしいものだ。

トランプ氏訪中の際、米側はより強く北朝鮮に圧力をかけるよう中国に対し求めたに違いない。だが、そもそも北朝鮮が中国の圧力で譲歩する可能性は低い。そのことを中国は承知の上で「特使」を送った。ということは、今回中国は米国に対し、努力を行っている「アリバイ」を証明したいのだろう。

そう考える理由は何かって?第一に、この「特使」が党中央委員・中連部長という低ランクの人物だったこと。5年前平壌に派遣された「特使」は政治局員だった。政治局員は25名しかいないが、中央委員は204名もいる。金正恩が中国共産党の204分の一でしかない格下の「特使」と会う可能性は低いだろう。

第二は、「特使」派遣が鳴り物入りで大きく報じられたことだ。これでは静かな交渉など期待できない。北朝鮮だって、欲しいものが得られるなら、非公式に交渉することも吝かではない。しかし、今回中国はそこまで踏み込んだ話をする気などなかったのだろう。これでは上手く行く筈がない。

今週筆者が注目するのは、最近サウジアラビアで起きている一連の混乱だ。11人の王子を含む200人近い王族、官僚、実業家が汚職容疑で拘束されたというが、見当外れの報道も少なくない。「宮廷粛清が始まった」「皇太子への権力集中」「汚職口実に政敵排除」といった見出しではサウジの実態を理解できない。

詳しくは今週の産経新聞のコラムを読んで頂きたいが、筆者の見立てでは、今回の拘束は単なる権力集中のためではなく、腐敗撲滅のためでもなく、国家収入増を意図したものでもなく、勿論、単なる権力闘争ではない。そもそも今のサウジにそんなことをやっている余裕などないはずだ。

ムハンマド皇太子の目的は、権力集中による荒治療で、サウジを世界に開き、国内の政治経済システムを改革し、原油代金で潤ってきた補助金漬け王国が近代的王制の下で生き残ることだ。その点では権力を集中して党の生き残りを賭ける習近平総書記と手法が似ているかもしれない。

〇欧州・ロシア
今週はロシア大統領が忙しい。20日にはソチでチェコ大統領と会談し、22日にはイラン大統領とトルコ大統領との三者会談が予定されている。こうやってプーチン大統領が中東問題につき着々と布石を打っている時に、米大統領は一体何をやっているのか。中東という大事な地域を娘婿に任せておいて良いのだろうか。とても心配だ。

〇東アジア・大洋州 
20-21日にミャンマーでASEM(アジア欧州)外相会議が開かれる。22日にASEAN諸国のタイ湾での合同海軍演習が終了する。26日には空母ロナルド・レーガンが沖縄沖で日本と韓国との合同訓練を終える。北朝鮮は9月以来静かにしているのは、技術的理由か、それとも米国の抑止が効いているのか。

〇南北アメリカ
トランプ氏は相変わらずだ。19日には、中国で万引容疑で拘束されたUCLAバスケットボールチームの選手の父親が、釈放のためにトランプ氏が果たした役割を評価しなかったと強く非難したそうだ。しかし、米国市民の生命と財産を守るのは大統領の仕事ではないのか。実に器の小さい大統領である。

〇中東・アフリカ 
21日にパレスチナのファタハとハマスがカイロで統一交渉を行う。報道によれば、ハマスも昔のような勢いがなくなったらしく、もしかしたらパレスチナ側の分裂状態がある程度改善するかもしれない。ハマスが強力である限り、イスラエルは横になるので、和平プロセスが進展しない悪循環が続く。

〇インド亜大陸
パキスタンが中国と両国間の「経済回廊」の特別経済区について話し合う。中国のパキスタンに対する影響力は圧倒的だが、逆に中国にしか頼ることができないパキスタンも悲劇である。今週はこのくらいにしておこう。

10月23-11月22日 第14期第4回ベトナム国会
11月14-21日 対日理解促進交流プログラム・ベトナム及びガンボジアの学生らが来日
14-27日 インド国際見本市「India International Trade Fair」(ニューデリー)
15-20日 北方四島周辺水域における日本漁船の操業に関する協定に基づく政府間協議及び民間交渉を開催
16-20日 グランディ国連難民高等弁務官が外務省の招へいにより訪日
16-20日 アーシム・モルディブ共和国外務大臣が訪日
17-21日 NAFTA再交渉第5回会合開幕(メキシコ市)
19-22日 中根外務副大臣がアジア欧州会合に出席するためミヤンマーを訪問
19-23日 堀井外務大臣政務官がマーシャル諸島共和国を訪問
19-25日 パラオ・オイロー副大統領兼司法大臣が訪日
19-20日 河野外相がバングラデシュを訪問
20-21日 EU教育・青少年・文化・スポーツ担当相理事会(ブリュッセル)
20-21日 アジア欧州会議(ASEM)外相会合(ミャンマー)
20-22日 国際原子力機関(IAEA)理事会・技術支援協力委員会(TACC)(ウィーン)
20-22日 外務省・自治体との共催で駐日各国外交団の伊勢志摩地域視察ツアー
20-23日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
20-24日 国連人権理事会第21回アフリカ系子孫に関する国連専門家作業部会(ジュネーブ)
20-24日 国連人権理事会第80回恣意的拘禁に関する作業部会(ジュネーブ)
20-28日 対日理解促進交流プログラム・韓国高校生・校長等が訪日
20-12月1日 外務省主催・韓国若手外交官のための日韓外交官交流プログラムを実施
21日 原子力エネルギーに関する日仏委員会第7回会合が開催(東京)
21日 長征6(地球観測衛星 吉林一号3機)打ち上げ(山西省太原衛星発射センター)
21-29日 JENESYS2017等招へいでアジア15カ国・地域から文化芸術交流をテーマに訪日
22日 ロシア・トルコ・イラン首脳会談(ロシア・ソチ)
22日 英国秋季予算案発表
22日か23日 FOMC議事要旨発表
22日か23日 ロシア1-9月貿易統計発表
23日 米・感謝祭(外為、債権、株式、商品市場が休場)
23日 メキシコ9月小売・卸売販売指数発表
23日 米国市場が感謝祭で休場
23日か24日 ロシア10月雇用統計発表
23-24日 国際原子力機関(IAEA)理事会(ウィーン)
24日 EU東方パートナーシップ首脳会議(ブリュッセル)
24日 メキシコ第3四半期GDP発表
25日 長征3B(航法測位衛星第三世代北斗2機)打ち上げ(四川省西昌衛星発射センター) 
26日 ネパール新憲法下で初の議会選挙
26日 ホンジュラス大統領・国会議員・中米議会議員・市長選挙
26日 外務省が「第3回ユース非核特使フォーラム」を開催(広島市)
26日 自動車F1アブダビGP決勝(アブダビ)

【来週の予定】
27日 スイス国民議会議長及び全州議会議長選挙
27日 メキシコ10月貿易統計発表
27日 EU外相理事会(ブリュッセル)
27-28日 核軍縮賢人会議の初会合を開催(広島市)
27-29日 国連人権理事会・第6回ビジネスと人権に関するフォーラム(ジュネーブ)
27-30日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
27-12月1日 国際海事機関(IMO)第30回総会(ロンドン)
27-12月1日 国際連合工業開発機関(UNIDO)第17回総会(ウィーン)
27日-12月2日 フランシスコ教皇がミャンマーとバングラデシュを訪問
28日 国際開発機構(UNDP)国連人口基金(UNFPA)国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)執行理事会 special session(ニューヨーク)
28日 メキシコ10月雇用統計発表
28日 OECD経済見通し発表
28日 ソユーズ2.1b(気象衛星Meteor-M N2-1など)(ロシア・ボストチヌイ基地)
28-30日 Global Entrepreneurship Summit 2017 開催(インド)
28-12月5日 対日理解促進交流プログラム・「日メコン5カ国産業交流」をテーマに5カ国から社会人が訪日
29日 米国7-9月期GDP(改定値)発表(商務省)
29日 米地区連銀景況報告(ベージュブック)(FRB)
29日 日本・イスラエル・イノベーション・ネットワーク(JIIN)総会(東京)
29-30日 欧州議会本会議(ブリュッセル)
29-30日 第5回EU・アフリカ首脳会議(コートジボワール・アビジャン)
29-30日 第27回国連軍縮会議が開催(広島)
30日 ユーロスタットが10月失業率発表
30日 G20鉄鋼の過剰生産能力に関するグローバル・フォーラム、閣僚級会合
30日 石油輸出国機構(OPEC)定例総会(ウィーン)
30日 インド7-9月期GDP発表
30日 ブラジル10月全国家計サンプル調査発表
30-12月1日 EU競争力担当相理事会(ブリュッセル)
1日 ブラジル第3四半期GDP発表
1日 サッカー2018W杯ロシア大会組み合わせ抽選会(モスクワ)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

2017年11月21日(火) | [ ]

ようやくトランプ氏のアジア歴訪が終わるが、事前の懸念は杞憂だった。先週一週間、トランプ氏は日本だけでなく、韓国、中国でも安全運転に徹した。政策スピーチはもちろん、共同記者会見でも用意されたテキストから逸脱することはなかった。これが本当のトランプ氏かって?そんなはずはないだろう。

案の定、先週末あたりから以前の「トランプ節」が戻ってきた。日曜日にはハノイで、ロシアゲートの捜査を求める人々を「haters and fools」と罵り、「crooked Hillary」の対ロシア関係発言をあざ笑い、トランプ氏を「lunatic old man」と呼んだ金正恩を「私はshort and fatとは呼ばなかった」と嘯いた。

要するに、統治モードのトランプ氏は一週間しか続かなかったのだが、むしろ、よくぞ一週間も続いたと賞賛すべきなのかもしれない。歴訪開始前の11月2日、マクマスターNSC担当補佐官は「大統領は自ら望む言葉を使うだろうが、そのレトリックは同盟国・友好国に大いに安心を与えるものだ」と述べた。

それだけではない。日曜日にホワイトハウスのジョーンズ首席補佐官は、「大統領のツイートに関心は払っていないし、ホワイトハウスのスタッフにも、そうしたツイートに影響されることは認めない」と述べたそうだ。えっ、それって本当なのか。これが米国大統領府スタッフの責任者の発言なのか。

更に、同補佐官はこう言った。「ツイートはツイートだ。しかし、歴訪の準備でスタッフの仕事をやり、大統領を準備完了とし、各地で大統領をブリーフし、次の日程の説明を行うのは我々である。(大統領の)ツイートが自分の生活を左右するのではない、左右するのは良いスタッフの仕事(の出来)である。」

これほど米国の大統領を軽んじた発言はないと思うのだが、トランプ氏はこれについて文句を言っていない。だとすれば、今回のアジア歴訪の機会にトランプ政権内部の外交政策立案・実施について、漸く「一定のルール」が出来つつある、ということなのかもしれない。

もしこれが事実であれば、トランプ政権では、大統領が国内政治上の配慮から、良く言えば自由に、悪く言えば勝手に、ツイートすることは仕方がないが、基本的政策はNSCなど事務方が作成し、それを粛々と実施していくことを、大統領自身が了解している、ということか。そうであれば、一定の前進である。

〇欧州・ロシア
13日からカタロニアの各政党は12月21日の地域議会選挙の候補者名簿作成するが、17日には事実上ベルギーに「亡命」しているカタロニア前大統領に対するスペイン政府の逮捕状失効についてベルギーで公聴会が開かれる。14日には英下院がEU離脱法案の議論を開始する。
16日には仏の労組団体がマクロン大統領の労働関係改革に反対する抗議運動を行う。こう見るだけでも、欧州には問題が山積している。ロシアがこの間隙を突いて、対露経済制裁を解除させようとする気持ちも分からないではない。ロシアの力は明らかに低下しているが、それでも欧州各国にチョッカイを出すことはできるのだ。

〇東アジア・大洋州 
13日から第31回目のASEAN首脳会議が開かれるが、同日から22日までASEAN諸国はタイ湾で合同海軍演習を行う。13-14日にはフィリピンで開催される東アジア首脳会議の機会に、日米豪印の四カ国が首脳会議を開催する。また、14日には11日に始まった米空母三隻による演習が終了する。

〇南北アメリカ
17日から21日までメキシコでNAFTA関連交渉が再開される。トランプ氏は再交渉を主張するが、そんなこと、カナダとメキシコには認め難いだろう。トランプ氏はどんな「落とし方」を考えているのか。両国が簡単に再交渉で大幅譲歩などするだろうか。筆者ならトランプ氏のやり方を絶対に認めないだろう。

〇中東・アフリカ 
11日にEU代表団がイランを訪問する。米トランプ政権が対イラン経済制裁を強めているだけに、EUとの話し合いはイランにとって重要だ。13日からはトルコ大統領がロシア、クウェートとカタルを訪問する。これはシリアがらみの動きといって良い。エルドアン大統領が考えるシリア問題の出口は一体何だろう。

〇インド亜大陸
13日から4週間、インドとバングラデシュがインドで対テロ合同訓練を行う。14日からはインドとEUが長年の懸案となっているFTA締結について議論するという。今週はこのくらいにしておこう。

10月23-11月22日 第14期第4回ベトナム国会
10月30-11月14日 第39回ユネスコ(UNESCO)総会(パリ)
10月30-11月17日 第212回国際民間航空機関(ICAO)理事会(モントリオール)
10月31-11月17日 第120回国際麻薬統制委員会(ウィーン)
6-14日 対日理解促進交流プログラム・地域医療や看護を学ぶ韓国大学生を招へい
6-17日 国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)(ドイツ・ボン)
7-15日 対日理解促進交流プログラム・2017年度中国高校生訪日団が訪日
8-15日 韓国・文大統領がインドネシア、ベトナム、フィリピンを訪問
9-15日 対日理解促進交流プログラム・韓国青少年団訪日団が訪日
9-16日 佐藤外務副大臣がエチオピア、ジブチ、セネガル及びコートジボワールを訪問
10-14日 第31回ASEAN首脳会議(フィリピン・クラーク)
12-14日 米・トランプ大統領がフィリピンを訪問
12-16日 薗浦内閣総理大臣補佐官がイスラエル、パレスチナ、ヨルダン及びフィリピンを訪問
13日 ソマリア大統領選挙
13日 EU外相理事会(ブリュッセル)
13-15日 第49回包括的核実験禁止条約機関準備委員会(CTBTO)second regular session(ウィーン)
13-16日 欧州議会本会議(ストラスブール)
13-17日 シンガポール・フィンテック・フェスティバル
13-17日 国連世界食糧計画(WFP)執行理事会(ローマ)
14日 中国10月固定資産投資、社会消費品小売総額発表
14日 ブラジル9月月間小売り調査発表
14日 国連人権理事会で対日審査(ジュネーブ)
14日 東アジアサミット(マニラ)
14日 10月中国鉱工業生産と小売売上高の発表(国家統計局)
14日 デルタ2(米次世代気象観測衛星JPSS)打ち上げ(ヴァンデンバーグ空軍基地)
14-15日 EU一般問題理事会(ブリュッセル)
14-21日 対日理解促進交流プログラム・ベトナム及びガンボジアの学生らが来日
14-27日 インド国際見本市「India International Trade Fair」(ニューデリー)
15日 米・ティラーソン国務長官がミャンマーを訪問
15日 米国10月消費者物価指数(CPI)及び小売売上高統計発表
15日 長征4C(気象衛星 風雲三号04)打ち上げ(山西省太原衛星発射センター)
16日 EU外相理事会(ブリュッセル)
16日 EU統計局(ユーロスタット)が10月CPI発表
16-17日 国連訓練・調査研究所(UNITAR)第55回理事会(ジュネーブ)
16日か17日 ロシア1-10月鉱工業生産指数発表
17日 EU経済・財務省理事会(ブリュッセル)
17-21日 NAFTA再交渉第5回会合開幕(メキシコ市)
17日 インド9月鉱工業生産指数発表
19日 チリ大統領・国会議員選挙
19日 福島市長選挙

【来週の予定】
20-21日 アジア欧州会議(ASEM)外相会合(ミャンマー)
20-23日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
20-24日 国連人権理事会第21回アフリカ系子孫に関する国連専門家作業部会(ジュネーブ)
20-24日 国連人権理事会第80回恣意的拘禁に関する作業部会(ジュネーブ)
21日 長征6(地球観測衛星 吉林一号3機)打ち上げ(山西省太原衛星発射センター)
23-24日 国際原子力機関(IAEA)理事会(ウィーン)
25日 長征3B(航法測位衛星第三世代北斗2機)打ち上げ(四川省西昌衛星発射センター)             
22日 英国秋季予算案発表
22日か23日 FOMC議事要旨発表
22日か23日 ロシア1-9月貿易統計発表
23日 米・感謝祭(外為、債権、株式、商品市場が休場)
23日 メキシコ9月小売・卸売販売指数発表
23日か24日 ロシア10月雇用統計発表
24日 EU東方パートナーシップ首脳会議(ブリュッセル)
24日 メキシコ第3四半期GDP発表
26日 ネパール新憲法下で初の議会選挙
26日 ホンジュラス大統領・国会議員・中米議会議員・市長選挙
26日 外務省が「第3回ユース非核特使フォーラム」を開催(広島市)
26日 自動車F1アブダビGP決勝(アブダビ)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

2017年11月14日(火) | [ ]

今週は日本でトランプ旋風が吹き荒れるかと思ったら、意外にも(と言っては失礼だが)、共同記者会見でトランプ氏は原稿を読み、日米同盟の絆に言及し、オバマ時代の戦略的忍耐政策の終焉を宣言するなど、安全運転に徹していた。

これに対し、安倍首相は、日米で今後取るべき方策、対北朝鮮圧力を最大限高めること、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を強化することでも一致したと述べた。ここまではまあまあ順調である。

一方、貿易問題に関する発言が注目されたが、トランプ氏は日本との経済関係の改善、公平で自由、相互的な貿易関係の構築、慢性的貿易不均衡の是正、対日貿易赤字の削減に言及したものの、雰囲気は決して険悪ではなかった。

今回の首脳会談の成功はある程度予測できた。11月2日のNSC補佐官による記者会見で、今回のアジア歴訪の目的は、①北朝鮮の非核化、②自由で開かれたインド太平洋地域、③公平で相互的貿易であると表明。名指しこそないが、全てに関連するのは中国だった。今回の影の主要テーマは対中政策である。

これまでトランプ氏の東アジアに関する発言は二転三転したが、今回の公式発表を読む限り、内容的には同盟国を重視する米国の伝統的外交政策専門家の考えを主としつつ、そこにトランプ氏のアメリカ第一が加味されている気がする。日本にとっては基本的に想定内だろう。まずは、めでたし、めでたしか。

ちなみに、北朝鮮に対する米軍の攻撃という場合には、一定の注釈が必要だ。対北朝鮮攻撃は3つある。公式には①自衛反撃(もし北側が攻撃すれば)だが、更には、②先制攻撃(攻撃が差し迫っている場合)と、③予防攻撃(核開発を阻止する攻撃)もあり得る。但し、③については、ホワイトハウスの一部はともかく、少なくとも国防省や国務省は考えていないようだ。

〇欧州・ロシア
先週はカタロニアの独立宣言騒動でスペインが大いに揺れたが、実はこうした問題は他の国にもある。深刻なのは、例えば北部イタリアの独立志向、ベルギー北部のオランダ語地域、英国のスコットランドや北アイルランドなどだが、いずれも解決の見通しは立っていない。これでEUは大丈夫なのか、大いに気になるところだ。

〇東アジア・大洋州 
やっぱり韓国は伝統的バランス外交を続けている。中国が、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の追加配備中止、ミサイル防衛(MD)への不参加、韓米日3カ国軍事同盟に発展させない、という「三不」を韓国が約束したと表現した。これで日米の信頼を失うのは必至だが、韓国はあまり気にならないらしい。
今週後半にトランプ氏は初訪中するが、米国は日本以上に、対中政策では相互主義的貿易を求めるだろうから、中国との交渉は厳しいだろう。これに対し、中国側は南シナ海、貿易政策で譲歩する姿勢は示さないと思われる。案の定、今回の訪中では米中首脳による共同声明の発表もないそうだ。
対中政策について、米国では昔のようなG2論が影を潜め、今は同盟国重視か、アメリカ第一かのせめぎ合いが続いている。このところ、中国は米国との対話に苦慮しているようだ。クシュナーとイヴァンカだけではダメなのだ。
党大会後に習総書記は権力集中を進めたようだが、毛や鄧とは違い、習氏に対北朝鮮政策で劇的な政策変更を断行できるほどのカリスマはない。中国は当分、対米譲歩など考えないのではなかろうか。

〇南北アメリカ
先週起訴されたトランプ陣営のP・マナフォード元選対本部長ら2人は今も保釈が認められず、事実上の自宅監禁が続いているようだ。気の長い話だが、今後もロシアゲート問題がメディアの視界から消えることはないだろう。

〇中東・アフリカ 
サウジアラビアで著名な王子や実業家が相次いで汚職等の容疑で摘発されている。若い皇太子への権力集中ばかりが注目されているが、こうした動きはサウジ国内の急進的改革運動の側面もあるだけに、要注意だ。昨日は抵抗勢力の国外逃亡を阻止すべく空港が閉鎖されたという。サウジがこのような異常事態にどこまで耐えられるのか、ちょっと心配だ。

〇インド亜大陸
特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。

10月16-11月10日 第121回自由権規約人権委員会(ジュネーブ)
10月23-11月22日 第14期第4回ベトナム国会
10月27-11月3日 対日理解促進交流プログラム「日韓クリエーター交流プロジェクトⅡ」
10月30-11月14日 第39回ユネスコ(UNESCO)総会(パリ)
10月30-11月17日 第212回国際民間航空機関(ICAO)理事会(モントリオール)
10月31-11月7日 対日理解促進交流プログラム・タイ、ラオス及びミヤンマーから訪日
10月31-11月17日 第120回国際麻薬統制委員会(ウィーン)
3-11日 対日理解促進交流プログラム・韓国大学生招へい・交流プログラム「縁」を実施
5-6日 G7保健相会合(イタリア・ミラノ)
5-7日 米・トランプ大統領が訪日
5-7日 APEC第4回ビジネス諮問委員会(ABAC)(ベトナム・ダナン)
5-11日 中根外務副大臣がエストニア、フランス及びウクライナを訪問
5-11日 対日理解促進交流プログラム・日本青少年訪韓団が韓国を訪問
5-11日 平成29年度イスラエル・パレスチナ合同青年招へい実施

<11月6日-12日>
6日 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)(ブリュッセル)
6-7日 欧州農業・漁業理事会(ブリュッセル)
6-7日 APEC最終高級実務者会合(CSOM)(ダナン)
6-9日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
6-10日 対日理解促進交流プログラム・韓国の「金海JAPAN WEEK」及び「順天JAPAN WEEK」参加団体を派遣
6-14日 対日理解促進交流プログラム・地域医療や看護を学ぶ韓国大学生を招へい
6-17日 国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)
7日 ロシア革命100周年
7日 EU経済・財務相(ECOFIN)理事会(ブリュッセル)
7-8日 米・トランプ大統領が訪韓
7-8日 「世界津波の日」高校生・島サミット(沖縄)
7日か8日 ロシア10月CPI発表
8日 河野外務大臣がベトナム・ダナンを訪問
8日 中国10月貿易統計を発表
8日 ヴェガ(モロッコの地球観測衛星MN35-13)の打ち上げ(仏領ギアナ基地)
8-9日 APEC閣僚会議(ダナン)
8-9日 国連システム事務局調整委員会(CEB)second regular session(ニューヨーク)
8-10日 米・トランプ大統領が中国を訪問

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

2017年11月 7日(火) | [ ]

先週24日、中国共産党党大会が終わった。今回のテーマは、「小康社会(ややゆとりある社会)の全面的完成の決戦に勝利し、新時代の中国の特色ある社会主義の偉大な勝利をかち取ろう」だったそうだ。このスローガンを見て、1960年代と70年代初頭、日本全国の大学で見られた「立て看板」の文句を思い出した。

党大会では、習近平総書記が「党の中心」であることを再確認し、党規約に「マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、3つの代表、科学的発展観」に続く6番目の指導思想として「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」が明記されたという。何か凄いことが起きたに違いない。

大変お目出度いことなのだろうが、浅学菲才の筆者にはこの6つの指導思想のうち辛うじて中身を知っているのはマルクス・レーニン主義だけ。申し訳ないが、毛沢東思想と鄧小平理論の具体的内容もうろ覚えだ。そもそも、これがなぜ現代中国の指導思想なのかすら見当も付かない。皆さんはご存知か。

この21世紀の時代に、中国共産党の英知を集めた党大会で採択された党規約が、1960-70年代の日本の大学で左翼学生が書いた陳腐なスローガンと同じくらい、不明瞭、難解かつ実社会から遊離しており、人々の心に殆ど響かない内容でしかないこと自体、やはり驚くべき、いや、憂うべきではないのか。

公式文書には、習総書記が唱えてきた一帯一路、中国の夢、人類運命共同体、四つの全面、四つの意識、党領導一切、「強国」「強軍」といったフレーズなども盛り込まれたそうだ。ところで中国の一般国民はこれらを一体どこまで正確に理解しているのだろう。いずれにせよ、筆者の想像を超えている。

仮に、日本の自民党総裁がかくも内容のない概念を羅列し、それを「安倍晋三による新時代の日本の特色ある自由民主主義思想」として学習するよう強制したらどうなるか。恐らく、自民党は勿論、霞が関の官僚からマスメディアの記者まで、ハチの巣をつついたような大騒ぎになるに違いない。

中国共産党の党員数は公表8900万人だが、5年前は8000万位だったと記憶する。ということは、誰だか知らないが、この5年で一千万人近く増えたということ。そのうち党大会に参加できるのは約2300人。彼らの投票で中央委員約200名が選ばれ、 更に、この中央委員の中から25名の政治局員が選ばれる。

その中から25日に7人の政治局常務委員が選ばれたが、英語ではこの7人を「チャイナセブン」とは呼ばない。筆者の知る限り、英語でChina Sevenという言い方はない。China Sevenでは意味が通らないからだ。チャイナセブンは日本語であり、恐らく英語があまり上手でない人が使い始めたに違いない。

今回筆者が最も注目するのが王滬寧だ。彼の専門は国際関係、内政や地方行政の実務経験は殆どない。過去外交専門家が常務委員に就任した例は記憶がない。それどころか、外交部長はもちろん、副首相級の国務委員ですら、従来は党内序列で二ランク下の中央委員に過ぎなかった。これは何を意味するのか。

〇欧州・ロシア
30日にドイツの新連立政府作りの議論が再開される。そういえば、選挙は終わったのに、まだ連立の基本的枠組ができていないらしい。例の右派政党AfDの取り扱いで揉めているのか。しかし、揉めて当然だろう。他の国ならともかく、あのドイツで反EU勢力が出て来れば、欧州は本当に変ってしまうだろうからだ。

〇東アジア・大洋州 
31日から11月2日までにはロシア首相が訪中する。4日から始まるトランプ氏アジア歴訪の直前だから実に興味深い。しかし、同氏が12日も自宅を離れるのも珍しい。既に東アジア首脳会議には不参加という話はあるが、もしかしたら、訪問を更に早めに切り上げるかもしれない。これが不確実性というものか。

〇南北アメリカ
米国の特別検察官がトランプ陣営のP・マナフォード元選対本部長ら2人を起訴した。勿論、これで終わりではない。全てはこれから始まるのだ。1972年のウォーターゲート事件でも、最終的にニクソン大統領が辞任したのは74年の8月8日だった。恐らく、これから数カ月か一年程度は、スキャンダル報道が続くだろう。トランプ氏はこれに耐えられるのかがポイントだ。

〇中東・アフリカ 
11月2日はユダヤ人にHomelandを認めたあの有名なバルフォア宣言の百周年記念日だ。パレスチナ自治政府は英国政府と世界中の英国大使館に対し抗議運動を計画しているという。そうか、あれからもう100年経ったのか。その1日前、ロシア大統領がイランを訪問し、イランとアゼルバイジャンの大統領に会う。

〇インド亜大陸
特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。

16-11月10日 第121回自由権規約人権委員会(ジュネーブ)
23日-11月22日 第14期第4回ベトナム国会
24-31日 対日理解促進交流プログラム・インドの大学生が訪日
26-11月9日 第331回国際労働機関(ILO)理事会及びその委員会(ジュネーブ)
27-11月3日 対日理解促進交流プログラム・「日韓クリエーター交流プロジェクトⅡ」
29-30日 堀井巌外務大臣政務官がOECD開発援助委員会ハイレベル会合に出席するためフランスを訪問
29-31日 フィリピン・ドゥテルテ大統領が訪日
29-31日 APEC林業担当相会合(ソウル)
29-11月1日 ストルテンベルグ北大西洋条約機構事務総長が訪日
29-11月4日 パッテン紛争化の性的暴力担当国連事務総長特別代表が訪日
30日 米の9月個人所得・支出
30-31日 外務省と大分県が共催で駐日各国大使の大分県の地方視察を実施
30日-11月3日 第35回ハバナ国際見本市「FIHAV 2017」(ジェトロがジャパンパビリオンを設置)
30日-11月14日 第39回ユネスコ(UNESCO)総会(パリ)
30日-11月17日 第212回国際民間航空機関(ICAO)理事会(モントリオール)
31日 EU9月失業率発表(EU統計局)
31日 EU7-9月期のGDP速報値の発表(EU統計局)
31日 10月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)発表(国家統計局)
31日 ブラジル9月全国家計サンプル調査発表
31日 ファルコン9(通信衛星Koreasat 5A)の打ち上げ(ケープカナベラル空軍基地)
31日 ミノタウロスC(スカイサット6機)の打ち上げ(ヴァンデンバーグ空軍基地)
31日 国連環境計画(UNEP)常駐代表委員会第140回会議(ナイロビ)
31-11月1日 米国連邦公開市場委員会(FOMC)
31-11月7日 対日理解促進交流プログラム・タイ、ラオス及びミヤンマーから訪日
31-11月17日 第120回国際麻薬統制委員会(ウィーン)
10月中 米国半期為替報告書発表
10月下旬 第8期第4回ラオス国民議会

11月1日 第4次安倍内閣発足
1日 ブラジル9月鉱工業生産指数発表
1-3日 国際女性会議WAW!(WAWの2017!)開催(東京)
3日 米9月貿易収支、10月雇用統計発表
3日 CIS首相会議(ロシア・カザン)
3日 長征3B(航法測位衛星第三世代北斗2機)の打ち上げ(西昌衛星発射センター)
3-5日 米・トランプ大統領がハワイ州を訪問
5-6日 G7保健相会合(ミラノ)
5-6日 APEC最終高級実務者会合(CSOM)(ダナン)
5-7日 米・トランプ大統領が初訪日
6日 日米首脳会談
5-7日 APEC第4回ビジネス諮問委員会(ABAC)(ダナン)

<11月6日-12>
6日 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)(ブリュッセル)
6-7日 欧州農業・漁業理事会(ブリュッセル)
6-9日 欧州議会委員会会議(ブリュッセル)
6-17日 国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)(ドイツ・ボン)
7日 ロシア革命100周年
7日 EU経済・財務相(ECOFIN)理事会(ブリュッセル)
7日か8日 ロシア10月CPI発表
7-8日 米・トランプ大統領が訪韓
8-9日 APEC閣僚会合(ダナン)
8-9日 国連システム事務局調整委員会(CEB)second regular session(ニューヨーク)
8日 中国10月貿易統計発表
8日 ヴェガ(モロッコの地球観測衛星MN35-13)の打ち上げ(仏領ギアナ基地)
8-10日 米・トランプ大統領が中国を訪問
8-10日 ベトナム水技術展「VIETWATER」(ホーチミン)
8-15日 韓国・文大統領がインドネシア、ベトナム、フィリピンを訪問
9日 中国10月CPI発表
9日 WTO物品貿易理事会(ジュネーブ)
9日 メキシコ10月CPI発表
9日 EU司法・内務理事会(JHA)(ブリュッセル)
9-12日 エクスポ・パキスタン2017(カラチ)
10日 EU外相理事会(ブリュッセル)
10日 ブラジル10月IPCA発表
10日 メキシコ9月鉱工業生産指数発表
10日 デルタ2(米次世代気象観測衛星JPSS)の打ち上げ(ヴァンデンバーグ空軍基地)
10-11日 APEC首脳会議(ダナン)
10-12日 米・トランプ大統領がベトナムを訪問
10-14日 ベトナム・ハノイ建築展2017「VIETBUILD」(ハノイ)
10-14日 第31回ASEAN首脳会議(フィリピン・クラーク)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

2017年10月31日(火) | [ ]

先週末の衆院選では自民党が追加公認を含め公示前と同じ284議席を獲得、29議席の公明党と合わせ313議席となり、与党で衆院の3分の2を維持した。一方、立憲民主党は15議席から55議席を獲得し野党第1党に躍進したのに対し、希望の党は50議席にとどまった。要するに、大山鳴動して鼠一匹ということか。

今回の選挙は誤算の連続だった。第一の誤算は安倍首相の解散決断だったはずだが、これは第二のより深刻な誤算、すなわち小池都知事の「排除」と「都知事続投」発言に救われた。第三の誤算は民主党参議院幹部の「再結集」発言だったが、これも希望の党の低迷と立憲民主党の大躍進で帳消しとなった。

今回の総選挙の開票速報はウクライナの首都キエフで見ていた。この原稿は帰国前の経由地ミュンヘン空港で急いで書いている。それもこれも、すべてインターネットのお蔭ではあるのだが、一昔前ならとても考えられなかった。実に有り難いことである。

一方、CNNなどは日本の与党の地滑り的勝利を淡々と報じていた。やはり、選挙区ごとの勝敗とそれに伴う喜怒哀楽に関する報道では日本のメディアに一日の長がある。やはり、選挙の雰囲気を知るには現地での取材に勝るものはないだろう。

今回の選挙をマクロで見れば、与党で3分の2という大勢に変化はない。強いて言えば、躍進したとはいえ、リベラルと左派が立憲・共産・社民の55+12+2で70にも満たない勢力となったことぐらいだろうか。これまで左右混淆の民主党によりリベラルと左派が過大評価されてきた状況は変わりつつあるのか。

今回気の毒だと思ったのは、突然の解散と新党結成で判断を誤り、もしくは他に方法がなく、落選していった前議員先生方である。落ちるべくして落ちた人もいるだろうが、そうでない人々も少なくない。だから政治は恐ろしいのだとつくづく思うのだが、皆さんはどう思われるだろうか。

〇欧州・ロシア
先週は英国、ルーマニア、ウクライナに出張した。EU離脱で揺れる英国、逆に2004年以降EUとNATO加盟を果たし存在感を高めるルーマニア、どう考えても当面EUにもNATOにも加盟できそうもないウクライナ、という訳で状況は三者三様だ。欧州知識人のアジア音痴は仕方がないにしても、彼らの中国を見る目は当分変わりそうもない。

〇東アジア・大洋州 
本稿執筆時点で中国共産党党大会の人事は発表されていない。恐らく発表は最終日の24日になるだろう。されば、共産党人事の話は来週にしよう。在韓米軍の米軍家族など非戦闘員の退避訓練が注目されているが、こうした訓練自体は毎年やっているはず。注目点は今年どれだけ「真剣に」やるかだろう。

〇南北アメリカ
トランプ氏は相変わらずツイートしまくっている。トランプ氏弾劾はいつかという質問をよく受けるが、冷静に考えると、弾劾や辞任はそう簡単な話ではない。そもそもトランプ氏の違法行為はまだ見えない。トランプ陣営のハードコア支持層は盤石だ。4年どころか、二期目もあり得るかもしれない。

〇中東・アフリカ 
シリアのラッカが陥落した。しかし、これでISが消失するわけではない。アサド政権はラッカ制圧で「米国はラッカの街を消失させた」と批判したそうだが、では、1982年2月にシリアのハマーという街で起きた大虐殺は一体誰の仕業なのか。少なくともアサド政権にそのような批判は絶対にできないはずだ。

〇インド亜大陸
特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。

9-27日 万国郵便連合管理理事会(ベルン)
16-26日 国際原子力機関(IAEA)の海洋モニタリング専門家が訪日
16-11/10日 第121回自由権規約人権委員会(ジュネーブ)
17-25日 JENESYS2.0及び日中国交正常化45周年記念事業で、2017年度中国高校生訪日団第2陣が訪日
17-28日 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)第20回交渉会合が開催(インチョン)
18-26日「日蘭平和交流事業の開催」で元抑留民間オランダ人を招へい
20日か23日 ロシア1-8月貿易統計発表
22-25日 ベルギー経済使節団がコートジボワールを公式訪問
22-28日 対日理解促進交流プログラム・日本青少年訪韓団が訪韓
22-29日 対日理解促進交流プログラム・中国青年メディア関係者代表団が訪日
23日 EU雇用、社会政策、健康及び消費経済審議会(ルクセンブルク)
23日 米シンガポール首脳会談(ワシントン)
23日- 日・スウェーデン社会保障協定(仮称)第3回政府間交渉の開催(ストックホルム)
23日か24日 ロシア9月雇用統計発表
23-24日 ASEAN国防相会議(ADMMプラス)(フィリピン・クラーク)
23-25日 第58回海外日系人大会の開催(東京)
23-25日 包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)準備委員会作業部会A及び非公式・専門家委員会第52回会期(ウィーン)
23-26日 欧州議会本会議(ストラスブルーグ)
23-27日 在韓米軍兵士の家族らの退避訓練
23日-11月22日 第14期第4回ベトナム国会
24日 ギリシャ外相がトルコを訪問(アンカラ)
24日 第19回中国共産党大会閉幕(北京)
24日 EU運輸・通信・エネルギー委員会(ルクセンブルク)
24日- 米大リーグ・ワールドシリーズ
24-25日 ブラジル中央銀行、金融政策委員会(Copom)
24-31日 対日理解促進交流プログラム・インドの大学生が訪日
25日 中国共産党第19期中央委員会第1回総会(北京)
25日 メキシコ・ペニャ・ニエト大統領がブラジルを初訪問
25日 メキシコ8月小売・卸売販売指数発表
26日 ケニア大統領選再投票
26日 メキシコ9月貿易統計発表
26日 セミナー「日EU経済連携協定(EPA):今後の展望」(ブリュッセル)
26日 欧州中央銀行(ECB)定例理事会(独フランクフルト)
26日 タイ・ラーマ9世前国王の火葬(バンコク)
26-27日 WTO一般理事会(ジュネーブ)
26-11月9日 第331回国際労働機関(ILO)理事会及びその委員会(ジュネーブ)
27日 米国第3四半(7-9月)期GDP(速報値)発表(商務省)
27日 ロシア中央銀行理事会
28日 アイスランド議会選挙
28日 台湾総統が南太平洋のマーシャル諸島、ツバル、ソロモン諸島3カ国歴訪
28日- プロ野球日本シリーズ
29日 アルゼンチン上・下院選挙
29日 欧州各国が冬時間入り
29日 長野・山口市長選挙
29-31日 APEC林業担当相会合(韓国・ソウル)

<10月30日-11月5日>
30日 米の9月個人所得・支出
30-31日 外務省と大分県が共催で駐日各国大使の大分県の地方視察を実施
30日-11月3日 第35回ハバナ国際見本市「FIHAV 2017」(ジェトロがジャパンパビリオンを設置)
30日-11月14日 第39回ユネスコ(UNESCO)総会(パリ)
30日-11月17日 第212回国際民間航空機関(ICAO)理事会(モントリアール)
31日 EU9月失業率発表(EU統計局)
31日 EU7-9月期のGDP速報値の発表(EU統計局)
31日 10月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)発表(国家統計局)
31日 ブラジル9月全国家計サンプル調査発表
31日 ファルコン9(通信衛星Koreasat 5A)の打ち上げ(ケープカナベラル空軍基地)
31日 国連環境計画(UNEP)常駐代表委員会第140回会議(ナイロビ)
31日-11月1日 米国連邦公開市場委員会(FOMC)
31日-11月7日 対日理解促進交流プログラム・タイ、ラオス及びミヤンマーから訪日
31日-11月17日 第120回国際麻薬統制委員会(ウィーン)
10月中 米国半期為替報告書発表
10月中 レバノン大統領がイランを訪問
10月下旬 第8期第4回ラオス国民議会
10月下旬 ミノタウロスC(スカイサット6機)(ヴァンデンバーグ空軍基地)
11月1日 ブラジル9月鉱工業生産指数発表
3日 米9月貿易収支、10月雇用統計発表
3日 CIS首相会議(ロシア・カザン)
3日 長征3B(航法測位衛星第三世代北斗2機)の打ち上げ(四川省西昌衛星発射センター)
3-14日 米・トランプ大統領が日本、韓国などアジア諸国を歴訪
5-6日 G7保健相会合(イタリア・ミラノ)
5-6日 APEC最終高級実務者会合(CSOM)(ダナン)
5-7日 APEC第4回ビジネス諮問委員会(ABAC)(ダナン)

(宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

2017年10月24日(火) | [ ]